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「なぜ被害者が瑕疵を立証しなければならないのか?」記事を読んで 

少し紹介するには遅くなってしまいましたが、2006年7月16日付で当ベルコリーヌ内の他団地に関して、日経アーキテクチャより報道がありました。
その後この記事に関連する報道が続くかと興味を持ってみていましたが、いつものようにスポット的な報道で終わってしまいました。

ベルコリーヌの問題も、姉歯の構造計算偽造の問題も本質的には似ている部分があります。ともに被害者は住民であり、真実がなかなか表に出てきませんでした。
姉歯事件は、単独による犯罪のような取り扱いになって収束しつつある気がしますが、旧公団のマンション瑕疵問題は組織全体が関係した問題にも関わらず、誰1人も責任を取っていませんし、追求されてもいません。しかも問題はまだ継続中です。

マスコミの断片的な報道で、現都市再生機構は戦々恐々のようですが、時間がたてば、都市再生機構はいつもと変わらず役所的な対応です。報道により少しは住民サービスの精神が芽生えてくればと期待しますが(モットーは「CS(お客様満足)」のようです)、独立法人に変わっても中身を変えるのは難しいようです。
20060804174738.jpg
都市再生機構のCS向上宣言

このニュースは、2006/07/16?07/22の週の日経アーキテクチャのアクセスランキングトップとなり、マンション瑕疵問題の世間の関心の高さが奇しくも示されました。
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先週のアクセスランキング ベスト10(2006/07/16?07/22)
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1)「なぜ被害者が瑕疵を立証しなければならないのか?」耐震強度不足問題
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20060714/130598/
2)「見られて困るものは何もない」透明仮囲いで工事を公開中、現場の環境対策
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20060713/130566/
3)“ドライな霧”で六本木ヒルズを冷やす
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20060719/130640/
4)施工ミスが原因で工事写真を改ざん,指名停止に
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20060711/130459/
5)日本橋・首都高の移設問題で「地下化」が有力に
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20060714/130579/


以下記事の本文です。
 

日経アーキテクチャ記事「なぜ被害者が瑕疵を立証しなければならないのか?」耐震強度不足問題 2006年7月16日

独立行政法人・都市再生機構(当時、住宅・都市整備公団)が1990年前後に分譲したマンションの耐震強度不足を巡って、住民と都市再生機構の協議が紛糾している。このマンションについては、日本建築構造技術者協会(JSCA)が構造計算書を検証した結果、耐震強度が最弱部で基準の58%しかないことが明らかになった。この点について、問題のマンションの住民に話を聞いた。

■耐震強度不足が発覚した経緯は?
 過去4年以上、瑕疵問題の解決に向けて取り組んできた。2002年ころに問題解決に必要と考えて構造計算書の提出を都市再生機構に求めたところ、紛失したと言ってきた。そして、構造図を基に作成した再計算書を2003年に提出してきた。私たちが再計算書の誤りを指摘すると、都市再生機構は計算ミスがあったと言い、再々計算書を提出した。
 ところが、その再々計算書にも色々な疑念が出てきたので、2006年1月、JSCAに検証を依頼した。その結果、建物強度が大幅に不足していることや、計算の過程で説明のつかない建物強度の水増し、応力の低減などの操作が行われていたことがわかってきた。都市再生機構が採用していた計算法が、この建物にはそぐわない計算法であることもわかった。こうした経緯を踏まえて、JSCAは再々計算書とは別に、通常行われている適切な方法で構造計算を行った。すると、最弱部で耐震強度が基準値の58%しかないことが明らかになった。
 施工上の欠陥を調べてきたなかで、設計の瑕疵が明らかになった。これらの問題を合わせて、この建物全体が深刻な状況にあるということが心配である。今後、この事実を都市再生機構や監督官庁である国土交通省に訴えて、一刻も早く安全で安心できる建物に戻してもらいたい。

IMGA0446.jpg
まだまだ新たな問題が出てきそうな予感がします

■設計と施工の問題があるが、3棟まとめての建て替えを目的にしているのか。補強で済むのならそれでもよいのか?
 建て替えか補強かという問題ではなくて、とにかく安全で安心して住める建物に戻すことが目標だ。これまでに専門家の検証で、補修をすること自体が難しいという判断を得た。現実的には建て替え以外ないと考えている。

■都市再生機構との折衝を進めないと、解決に結びつかないのではないか。

 これまで、不具合の書類は送っているが、それに対する反応はほとんどなかった。高層棟では外壁タイルが落下したが、それに対する安全対策も管理組合の負担でやっている。都市再生機構は不具合を見には来るが、何の問題もありませんと結論付けた。私たちは、都市再生機構を交渉相手とするのは時間の無駄だと判断して、国交省ならびに関係機関に働きかけている。

 高層棟の5階の柱と6階の梁が交差するところでは、脆弱なコンクリート部分が管理組合の自主調査でみつかった。実際に指でコンクリートが掘れるほどの弱さだ。大きな地震がきたら、脆弱な柱がつぶれて高層棟が崩れるおそれがある。そこに住んでいる人にとっては気が気ではない問題だ。「非常に危険だ」という専門家の意見も踏まえて、2005年8月には高層棟の住民が中心となって横浜の都市再生機構の本社に陳情に行き、「安全を確保するために引っ越しをしたい」と要望した。しかし都市再生機構は現場を15分ほど目視しただけで、その後、構造安全上、問題はないという弁護士からの回答と文書が送られてきただけだった。このような経緯から、いくら都市再生機構と交渉を繰り返してもらちが明かないという判断になった。
 都市再生機構は、国に準じる機関として建築確認申請を免除されており、計画通知だけで着工できる。それを逆手に取って実は好き勝手なことをしていたという印象だ。

IMGA0424.jpg
なぜ明らかな瑕疵を都市再生機構は対処しないのでしょうか?

 例えば高層棟の3カ所でコアを抜き、10カ所をドリルで調べたところ、あるはずの耐震スリットが全てなかった。こうなると、ほかも全部ないと判断するのが建築の常識だ。しかし、今の法律では3カ所についてだけ協議すればよく、残りの欠陥を調べなければいけない責務、補修しなければならない責務は、都市再生機構にはないという。今後、建築に重大な欠陥の問題が生じたときに被害者が救われるためには、こうしたすべての立証責任は被害者にあるというところを変えていかなければならない。


■調査にかかった費用は管理組合が負担しているのか?

 私たちは既に3000万円以上かけてコンサルタントを頼み、自主的に調査をしてきた。都市再生機構はこれまでの費用を管理組合に1円も払っていない。またこれまで、都市機構は当団地に対し、たいした調査はしていないし、その調査・結果にも問題やミスが多かった。

■法廷に持ち込むつもりは?
 考えていない。瑕疵問題に関する法律は明治にできたもののままであり、先ほど話したとおり、被害者にとって非常に不利なものである。そういうなかで巨大な組織と闘っていくには、膨大なお金と人手も必要で、得策ではないと考えている。
 これだけの瑕疵を組合が立証しても、都市再生機構は見に来るだけで、中身をきちんと調べない。それでも法律的には、誰からも責められない。これほどの建物の欠陥や構造計算書の問題があっても、都市再生機構は住民との紛争であると定義づけている。その姿勢こそが、住民に多大な苦痛を与え、問題の解決が図れない要因になっている。

●識者のコメント
「事業者側に立証責任を負わせるべきだ」
 欠陥住宅被害全国連絡協議会 幹事長 吉岡和弘 弁護士

 現状では欠陥住宅紛争を含め、損害を請求する側が瑕疵を立証するというのが民事訴訟上の原則とされている。裁判所が被害者側の立証責任を軽減ないしは転換するのは、立証責任の原則を貫くときわめて不都合な状況になる場合である。
 公害事件を例にとれば、ある工場で有害な金属を流し、それを魚が食べ、その魚を被害者が食べて被害に遭った場合に、被害者側がその経緯などを科学的に立証せよというのは不可能を強いることになる。そこで、被害者側が有害な金属のせいで体に被害が及んだことを相当程度の蓋然性(がいぜんせい)をもって立証すれば、後は工場側にそうでないことを立証する責任があるという「立証責任の転換」の法理が認められるようになった。
 欠陥住宅被害の場合も同様に、被害者側が瑕疵の存在を相当程度の蓋然性をもって証明すれば、建物の内部を熟知している事業者側に立証責任が転換されるべきだと、我々は主張しているが、そこまでに至っていない。
 しかし、最近では、被害者側が無作為に選択した複数の個所に同じ瑕疵が存在すれば、建物全体に同様の瑕疵が存在するとの「一応の事実推定」が成り立つという法理を裁判所が認めつつある。手持ち証拠が全くない被害者に立証させるのではなく、医師にカルテの提出義務が課せられるのと同様、建築の経緯の一部始終を図面や写真で保存している事業者側にこそ重い立証責任を負担させるべきだ。

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