廃プラスティック処理請負の株式会社佐久間について
明日の26日には都より株式会社佐久間(以下佐久間)へ、プラスチック廃棄物圧縮処理施設の土地の引渡しが行われると思います。10月23日に小山市民センターにおける町田市主催の説明会(注:参加者の抗議により"懇談会"に名称を変更。ただし紛らわしいのでここでは説明会に統一します)では、佐久間の社長が述べていたように「粛々と進めます」ということなので、住民の反対運動だけでは、佐久間への土地の引渡しを止めるのは困難だと思われます。
町田市主催の説明会における社長の回答時を撮影
佐久間としては、利益を追求する企業の論理として、土地を取得して処理施設を建設するのは当然の結論でしょう。しかし、もしこの施設に問題が生じ、近隣住民の健康を害し、被害者に対する補償問題が起きたとき、果たして佐久間に補償能力があるかどうか気になりましたので少し調べました。
興味深いことに先週まで掲載されていたWEBページは今日確認した限り削除されていました。確認してもらうため敢えてURLを掲載します。
http://www.e-sakuma.jp/enkaku.htm
http://www.e-sakuma.jp/gaiyou.htm
そこで、ネットを駆使して何とかテキストデータのみ入手しました。
まず、会社概要です。ちょっと古いデータです。2年前の時点で110名の従業員、売り上げ10億円弱なので、2年後の今日現在を考えても決して大企業ではなく、地方の中小企業だと推測できます。
会社概要
会社名 株 式 会 社 佐 久 間
設立 1976年(昭和51年)11月
代表者名 代表取締役 南 浩
本社所在地〒263?0001 千葉市稲毛区長沼原町716?2
TEL 043―257?1881
注:連絡先は下記となります。
千葉市稲毛区長沼原町716-2 電話043?420?6501
資本金 4,000万円
決算月9月
売上総利益第24期 735百万円
第25期 789百万円
第26期 952百万円
役員名代表取締役 南 浩
取締役 安 信子
取締役 伴流 昌晴
取締役 南 明錫
取締役 南 仁宣
監査役 鈴木 徳治
従業員数
110名(平成15年1月現在)
事業内容― 古紙再生処理業務
― 容器包装リサイクル法による収集、受託及び再生処理業務
― 重要機密書類処理業務
― ペットボトルフレーク生産、その他紙製容器包装選別再商品化業務
― 前各号に付帯する一切の業務
取扱品目一般古紙、重要機密書類、オフィス古紙、ミックスペーパー、難古紙、瓶、缶、ペットボトル、廃プラスチック、紙製容器包装 ※基本は一般廃棄物対象
長くなるので、続きで会社沿革他を紹介します。
次に公的な資料として千葉県による「優良事業所の顕彰」がありました。以下本文です。
優良事業所の顕彰
株式会社佐久間は、昭和51年に設立し、古紙を中心としたリサイクル事業を展開してきました。更に、平成9年からの容器包装リサイクル法の施行に伴い、新たなリサイクルセンターの開設、市町村からの委託を受けて、容器包装廃棄物の中間処理業務、「分別基準適合物」の再商品化業務を広く展開しています。現在は、古紙全般、容器包装廃棄物全般の中華処理業務、ペットボトル及び紙製容器包装の再商品化業務を行うほか、個人情報保護法とも密接に関わりのあるセキリティー文書の処理業務を広く実施し、環境に直接携わる企業としての使命を感じつつ、地域密着型企業を目指して日々取り組んでいます。平成7年度にリサイクル功労者表彰を受賞。
千葉市稲毛区長沼原町716−2
043-420-6510 y-shinohara@e-sakuma.jp
他にキッコーマン株式会社が受賞していますから、決してレベルの低い表彰ではないようです。企業の処理施設の能力も悪くないとすれば、要はこれだけ住民に危険を危惧されている(杉並病の可能性)、しかも町田市のお粗末な住民説明のプロセスのおかげで、反対運動が起きている現状で、あくまでも利益を追求する企業倫理に問題がないでしょうか?
下記“社長の挨拶”における「社会への貢献」という一言が虚しく映ります。
上はWEBより社長の挨拶
ちなみに、南大沢の地元の有志が、直接佐久間に電話で確認したところ(10月24日)、電話に出た担当者より「もし、プラスティック圧縮処理工場建設が町田市もしくは都の要請で中止になっ場合、10月23日の土地の引渡しの後は、ごみ収集所など他の複数の施設を建設する意向である」と回答を得ました。
つまり、法的に佐久間の土地になってしまえば、市や都の要請で廃プラ処理施設を諦めても、他の工場の建設は可能との見解です。
最後に会社沿革です。一番下に「町田市の廃プラスティック処理施設の建設を地元住民の意見を尊重して中止」という一文を加えてほしいものです。
佐久間の歩み続けてきた歴史
1976年(昭和51年) 11月
代表取締役南浩が、母からの出資金を元手に母の旧姓を冠し、「佐久間紙業株式会社」を設立
1977年(昭和52年)9月現本社(千葉市長沼原町)所在地に古紙集荷センター(現千葉営業所の前身)を開設する
1980年(昭和55年)8月 千葉市山王町に千葉営業所を開設する
1981年(昭和56年)10月 木更津市貝渕に木更津営業所を開設する
1984年(昭和59年)3月 茨城県鹿島郡に鹿島営業所を開設する
11月 千葉市山王町に上物専門工場を開設する
1985年(昭和60年)1月 会社組織体系を確立し、資源再生総合企業を目指して、商号を「株式会社 佐久間」に変更する
会社のシンボルマークを新たに作成する
1986年(昭和61年)9月 創立10周年を記念し、木更津市貝渕から潮浜工業団地内に木更津営業所を移転する
1991年(平成 3年)6月 千葉市長沼原町に本社ビルを竣工、独自のオンラインコンピュータシステムを導入する
1993年(平成 5年)2月 印西市に千葉ニュータウン営業所を開設する
1994年(平成 6年)5月 木更津営業所の敷地内に新たに不燃物再生資源化選別プラント設備を導入する
10月 木更津市のビン、缶、ペットボトル混合資源物再生選別処理業務を始動する資源再生総合企業としての実質的なスタート
1995年(平成 7年)9月 千葉県において開催された「ゴミ減量大会」にて千葉県環境部部長賞の表彰状を受賞
1996年(平成 8年)9月
木更津市潮見に古紙専門の営業所として木更津営業所を潮浜から移転する
1997年(平成 9年)3月 千葉県にて初めてのビン、缶、ペットボトル選別、圧縮、一般廃棄物中間処理施設の許可を得る
2000年(平成12年)7月 千葉県知事より経営革新計画に係わる承認を受ける
7月 君津市坂田にペットボトルフレーク生産再商品化設備を中心とした君津リサイクルセンターを開設する
10月 佐倉市の佐倉第三工業団地内にペットボトル、プラスチック製容器包装の選別、減容及び重要機密書類処理施設の佐倉リサイクルセンターを開設する
2001年(平成13年)4月 千葉市に千葉市のペットボトル選別、圧縮、保管、出荷受託業務処理施設の千葉リサイクルセンターを開設する
8月 四街道市に、総括基幹施設としてのトータルインフォメーションセンター(T.I.C)を開設する
10月 白井市の白井工業団地内に印旛資源リサイクルセンターを開設する
2002年(平成14年)5月 株式会社佐久間創立25周年記念
新生佐久間の会社案内パンフレットを新たに作成
資源再生総合企業としての規模と内容を確立
- [2005/10/25 23:15]
- 廃プラ施設建設計画問題 |
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千葉NTは違法です。あの土地は本来工場を建てはいけないのですが、なぜか立ってしまってます。
どうぞご利用下さい
管理人さま
どうぞご利用下さい。皆さんに見てもらうために集めた情報ですから。写真のコピーライト(google)は削らないで下さい。
ほかの類似施設との比較
Nakさま
情報有り難うございます。
もし差し支えなければ、頂いた情報をこちらのBLOGで作成しなおして(原文は変更しません、また転載の旨記載します)、紹介いたします。
私も子供のことを考えるとこの施設建設は恐ろしいです。
小山町の住民ですが・・・
23日の「懇談会」なるものにでました。私は工場から1.5キロ程度の距離の小山町の住民ですが、出席者のなかに町田市民が少なかったのに驚きました。実際にうちの近所では工場ができること自体知らない方々も大勢います。無関心というより、目隠しされて耳を塞がれている感じです。だから未だに反対とか賛成とかいうレベルじゃないんですよ。何だか町会連合もいまいちな感じなので、なんとかして情報がこちらに流れるようにして関心をもってもらわないといけないんじゃないかと思います。現状をきちんと把握したら反対する住民も必ずいると思うのですが・・・。
こんなに住宅地に近い
今回の計画予定地が、ほかの類似施設に比べてどれほど住宅地に近いか比較してみました
http://homepage.mac.com/shn/plastic/plastic.html
管理者にだけ表示を許可するは不要です
いくつかコメントをいただいておりますが、「管理者にだけ表示を許可する」にチェックされるとコメント表示ができません。公開可能なコメントの場合はチェックをしないようお願いします。
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佐久間のページは「工事中」となっています
正しい事であれば、こんなことしなくてもいいでしょう。やはり裏にはなにかありそう。
あす、マンションの住民に反対の声を東京都に出すように呼びかけします。
店舗の取材要望?
管理人のみの閲覧コメントで、”赤ちゃん本舗”や”ベビザラス”に「お客様健康への配慮」という観点で取材コメントをまとめられないのでしょうか?
という意見をいただきました。ありがとうござます。
当BLOGの筆者は、記者ではなく南大沢の一市民ですので、取材を実施するのは少し無理があります。もし店舗より意見が出ていれば、ここで掲載させていただきます。
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